産業での活用

マイクロバブルで切削の品質向上

2017/01/04

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マイクロバブルが金属加工・切削の世界でも使われているニュースを見かけました。
出典:日刊工業新聞

一般的に知られていない分野ですが、調べたので解説していきます。

金属加工・切削に必要な切削剤

金属板に穴を空ける時や表面を磨く等の加工を行う際、切削点は摩擦熱が発生しては数百度の高温になります。
金属が高音によってダメになるのを防ぐ為に、作業時は切削点に切削剤(液体)を吹きかけながら行われます。
切削剤の効果は冷却目的であり、摩擦の抑制を防ぐ効果もあります。

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画像出典:Milling machine

切削剤にマイクロバブルを混ぜる

この切削剤にマイクロバブルを混ぜた実験結果が発表されています。
マイクロバブルの効果として、空気を含む事による冷却効果、加工で生じる微細な切り屑の除去、摩耗軽減による仕上がり品質の向上等が見込まれます。

1.工具の寿命が伸びる

マイクロバブルの摩耗軽減によって工具の寿命が延命されました。
(砥石の摩耗量が通常22μmから、マイクロバブル有りでは18μm)

2.加工面の品質向上

実験結果で表面の粗さが20%程向上(滑らかになった)というデータが出ました。
(通常はRz=8.1μmに対して、マイクロバブル有りでは6.6μm。)

※実験データはCBN砥石研削に対する効果

その他の効果

更にマイクロバブルの良い点として、発生装置のコストが低く、導入もシンプル(マイクロバブル発生機構を後付)なので、コストが安いという事があります。

このように一般生活では知り得ない分野でもマイクロバブルが活躍している事例が数多くあります。

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